CMOSカメラを冷やしてみよう2 その1

By taka_ume - 1月 16, 2021

 年が明けて結構日がたってしまいました。平日はよく晴れていましたが、寒いのと仕事があるので、撮影には行けず正月休みもボーッと過ごす日々でした。

さすがにいかんと思い、カメラのメンテを思い立ち、新たに手を加えようとしています。

実は、数ヶ月前にこんな追加工をしていました。





Panasonicのグラファイトシートと呼ばれる平面方向の熱伝達率が1500W/mK近くあるシートを利用し、カメラの背面の冷気を撮像素子までヒートパイプ代わりに加工しました。効果は0℃近くまで下げられたので問題なくあったのですが、上ケースの窓が見事に曇り撮影では使用できない状態でした。まあ、やむを得ずダーク撮影のみこの冷却機能を使っていました。

やはりここは、冷気を直接撮像素子に持っていかないと撮影に使えないなあということで、さらなる改造を試みました(というかその途中です)最終手段として、アルミを削り出して新たに撮像素子を直接冷却できるケースを作ることも考えたのですが、その1歩手前のグラファイトシートでペルチェ素子から撮像素子に冷気を送り込むのを先にやろうと考えました。

もうこの時点で、そもそもクールタイプのカメラを買えばよかったのにというくらい追加投資してるのですが、後戻りはできないということで、男らしく?突き進みます。

熱の移動にはグラファイトシートを同じく使うのですが、そのままだと外気にさらされるのでそれを覆うためにPanasonicのNASBISという熱伝達率が0.02W/mKの熱を遮断するシートを使います。どちらもDigikeyで買えます。

まず事前準備として、下側の基板の右端を少し削ります。



ちょっと真っ直ぐになったのがわかりますかね。もうこれで後戻りはできません。


ケースに入れると上に少し隙間が見えると思いますが、こんな感じです。ちなみにST4のポートはすでに外しています。この隙間にグラファイトシートを通します。


これはNASIBS(断熱シート)です。あらかじめ、撮像素子のうらにつけた銅板のサイズとペルチェ素子のサイズに合わせて型紙を作っています。これに合わせて切り抜きます。


切り取ってから気づいたのですが、この断熱シートはグラファイトシートもついているというものでした。なのでぺろんと断熱シートがはがれるので、接着剤で止めておきました。


ST4ポートの穴を利用して、このシートを通します。


撮像素子とペルチェ素子はこんな感じに付く予定です。


温度検知用サーミスタも通して組み立てていきます。


若干貼ズレをしつつ、組み込みます。


とりあえず、組み込み完了です。この面積の大きい方にペルチェ素子が付きます。

次はそのペルチェ素子とヒートシンクを取り付けるアルミ板を加工します。


まず穴を開けます。ちなみに、図面はJW-CADの2DCADを使用しています。


で、今回初チャレンジなんですが、木材を加工するルーターにアルミを削るためのビットを付けてペルチェ素子を入れる穴をくり抜きます。


なんとかくり抜けました。実は、アルミがビットに焼き付いて何回も掃除しとても時間がかかったのは内緒です。


で、ペルチェ素子のリード線を出す溝をつけて完成です。


取り付けイメージです。


ペルチェ素子はこんな感じに乗っかります。


ヒートシンクを取り付けてみます。


こんな感じに取り付く予定です。このあたりで力尽きたんで、続きはまた今度です。これで、外装には冷気が伝わらないので窓が曇らないと踏んでいるのですがどうなることやら…

これでだめなら、第2ステップだなあ。







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